サヴォワ邸の明るい時

サヴォワ邸の明るい時

ジャン=フィリップ・デローム/絵、ジャン=マルク・サヴォワ/文、戸田 穣/訳

2,000円(+税10%)

ISBN:9784306047198

体裁:A4変形・60頁

刊行:2024年12月

世界一有名な住宅は、だれが建てたのか?
施主の孫が語るサヴォワ邸誕生の真実。

 「至急この家を住めるようにしてください」
 「玄関も雨、スロープも雨、書庫の壁はびしょ濡れです」
 ――ウジェニ・サヴォワ

1929–30年にル・コルビュジエによって建設された世界的に有名なサヴォワ邸は20世紀建築を象徴する建物となった。しかし、この郊外住宅を注文したピエール・サヴォワとウジェニー・サヴォワとはどのような人物だったのだろうか。どうして彼らはル・コルビュジエに依頼したのだろうか。彼らが「明るい時」と呼んだこの住まいでどのような生活を彼らは送ったのだろうか。

ジャン=マルク・サヴォワは彼らの孫にあたる。歴史的な資料と家族の思い出にもとづいてジャン=マルクが語るのは、この邸宅とそこに暮らした人たちの物語だ。さまざまな理由から家族の記録は多く残されていなかった。そして以前からこの建物に魅了されてきたジャン=フィリップ・デロームが――彼自身がここで暮らしたような気持ちで――17のイラストによってこの住宅での生活を再発明する。

戦争中には接収され、農業開発で改修され、最後には世界中の建築家による運動とアンドレ・マルローの支援によって破壊を免れ、ユネスコの世界遺産にも登録されたこの建物は、いまでもその魅力とその幻惑する力とをそのまま守り続けている。

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