めざましい設計活動を展開する国際的建築家・磯崎新の建築論集。本巻は、日本人建築家の作家論、あるいは都市論・庭園論をとおして、日本的空間または日本文化を論じたユニークな評論集である。

見立ての手法
日本的空間の読解
3,400円(+税10%)
ISBN:9784306093157
体裁:A5・338頁
刊行:1990年8月
- 第一部 ま
- 間—日本の時空間/領域の横断の展覧会/「間」表現の典型としての日本の庭園
- 第二部 かつら
- 桂—その両義的な空間/石元泰博の「桂」——新しい読解装置/桂——「間」の立ち現われ
- 第三部 にわ
- 世界観模型としての庭——「うみ」のメタフォア/見立ての手法/城壁のない都市
- 第四部 ゆか
- ユカの現象学/エフェメラの美/能の舞台空間/能舞台の枠組み/舞台構成・雅楽と声のための〈東京一九八五〉/虚譜の舞台/中心とのスタンス、そして力/シノラマニッポン二十五帖
- 第五部 や
- 正息としての建築——白井晟一論/様式の併立——堀口捨己論/技芸の伝承——大江宏論
- 第六部 かげろひ
- 新都庁舎コンペをめぐって/現代日本美術の袋小路/「エフェメラ」としての日本の都市/ポストモダンの行方/開港した日本の建築/七人の波/廃墟論
- あとがき
- 初出一覧