デザインは社会・経済の産物である。これまで、主義や運動、デザイナー個人を軸として論じられてきたデザイン史を、社会・経済の視点から、デザインの生産システムのプロセスを捉えた最初の一冊。待望の再版。
本書は、デザインが世界や社会的な関係にかかわるさまざまな観念を物理的なオブジェの形態にどう変えていくか、を示そうとしてきた。このプロセスを研究しないかぎり、そして、目を当のデザイナーからはずさないかぎり、われわれはデザインがいったい何であり、デザインがこれまで、われわれがそれを通して日常生活の物質的事実に同化し、適応する観念や信念をあらわすことにおいてどんなに重要だったか、を正しく理解することはできないのである。(本文より)
欲望のオブジェ
デザインと社会 1750年以後
3,300円(+税10%)
ISBN:9784306094093
体裁:A5・342頁
刊行:2010年8月
- まえがき
- 序論
- 第一章 進歩のイメージ
- 第二章 最初のインダストリアル・デザイナー
- 第三章 デザインと機械化
- 第四章 デザインの差異づけ
- 第五章 家庭
- 愛六章 オフィスのデザイン
- 第七章 衛生と清潔
- 第八章 電気─未来の燃料
- 第九章 家事の省力化
- 第一〇章 デザインとCI
- 第一一章 デザイン、デザイナー、デザイン文献
- 訳者あとがき