偏執症的イメージと建築理論の原石、ポストモダニズムとコンテクスチュアリズムへの挑戦、『S,M,L,XL』での再理論化、ジェネリックなヴォリュームと不定形な多面体へ。その全軌跡を芸術史・建築史全体と結びつける決定版。

レム・コールハース|OMA 驚異の構築
3,800円(+税10%)
ISBN:9784306046337
体裁:A5・460頁
刊行:2015年12月
- 第1章 偏執症的=批判方法による実践
- AAスクール時代のコールハース/マンハッタンから学ぶ/矩形のプロジェクト/OMAの設立とウェルフェア島プロジェクト群/レオニドフ研究と「浮遊するスイミングプール」/ダクトパーク─大都市の無意識としてのインフラ/O.M.ウンガースの「都市群島」/AAスクールで教える/「過密の文化」とポシェの手法/『錯乱のニューヨーク』
- 第2章 コールハース的新即物主義─ポストモダニズムとコンテクスチュアリズムへの挑戦
- 「優美な屍骸」と「テクトニック」/OMAの論争的著作/ロッテルダム、ベルリン、アムステルダム、スヘフェニンゲンのプロジェクト/見えない過密/ハーグのダンスシアターと「衝突」/1980年代中期のヴァナキュラー・モダニティ/ヴォイドの戦略─ムラン・セナール新都市計画と「現代都市」/ミース的シュルレアリスム/オランダ的マンハッタニズム/サン=クルーの住宅
- 第3章 驚異の時代
- クンストハルIとオランダ建築家協会本部コンペ案/クンストハルII─近代のエッセンス/フィーレンディール梁の進化/「驚異の意義」─ゼーブルグ海上ターミナル、リールのグラン・パレ/横滑面のメタファー/柔軟面のプロジェクト/フロアラックの住宅、あるいは「浮遊する箱」の住宅/マイアミ、ミュンヘン、アルメーレのプロジェクト
- 第4章 『S,M,L,XL』─建築理論を導く原理
- 基準平面、あるいはニュートラルな矩形面/ビッグネスの理論/フィーレンディールのコンセプト
- 297ジェネリック・シティ/「複合的安定性」と「キャラクテール」─タワーの計画理論
- 第5章 ジェネリックなヴォリュームと不定形な多面体
- オースマン的ポシェと多孔体/OMAとラスベガスの対決/トラジェクトリーが貫くジェネリックなヴォリュームと傾斜面をもつ直方体/不定形な多面体/マンハッタニズムの変異体/形態かプログラムか/驚異の到達点/ジャンクスペース/普遍的近代化特許/アイコンの時代/自動生成するランドアート的建築
- その後のコールハース/OMA/AMO