〈敗軍の将〉旧幕臣・大鳥圭介は、近代日本の「工業教育の父」「高級外交官」として不死鳥のようによみがえった。これまで重視されなかった大鳥のテクノクラート(高級技術官僚)の側面にも光をあてた初の力作評伝。

評伝 大鳥圭介
威ありて猛からず
2,500円(+税10%)
ISBN:9784306093898
体裁:四六・304頁
刊行:2008年4月
- プロローグ:創造の夜明け—工部大学校開校
- 第1章 旅立ちの朝-医家か、儒家か、それとも……
- 第2章 激震の予兆—医学を捨て、兵学を取る
- 第3章 激浪の沖へ—兵学者から幕臣そして幕府歩兵奉行へ
- 第4章 紅蓮の炎、あがる—仏式軍隊訓練、鳥羽・伏見の戦、幕府崩壊
- 第5章 常在戦場①-江戸脱出、総州・野州路を紅く染めて
- 第6章 常在戦場②-野州での血戦、戦雲は暁の空に広がり
- 第7章 常在戦場③-野州から会津へ、暗雲は北に流れて
- 第8章 常在戦場④-会津から蝦夷地へ、暗雲は急を告げて
- 第9章 常在戦場⑤-蝦夷地から牢獄へ、敗北の響きと怒り
- 第10章 敗軍の将の再生—皆一場の夢なり
- 第11章 敗軍の将、太平洋を渡る—一生に国是二つ
- 第12章 工作を開く道しるべとならん-百工ヲ勧ム
- 第13章 一身にて二世を経る—外交官、日清戦争、そして男爵
- エピローグ:不死鳥は舞う—よしもあしきも夢の一ふし