2DKの幻想を打ち破る建築論。「個室群住居」を提唱し、生活の器としての「普通の家」を考究。近代の建築と住居を問い、建具や水まわりの文化を論じる。言説と技術と美意識の架橋をめざした稀代の建築家の設計思想。
SD選書267
個室の計画学
2,400円(+税10%)
ISBN:9784306052673
体裁:四六・256頁
刊行:2016年3月
- 第一章 個室の計画学
- 1 レキシコン個室群住居の基礎知識——概念と実体の厳密な架橋に、こだわり続けて
- 2 〈近代住宅〉と〈個室群住居〉、そして〈SOHO〉型ができるまで
- 3 都市を生きる——集まって棲まうということ
- 第二章 住宅の逆説
- 1 生活、文化、技術。
- 2 技術思想としての工作
- 3 社会変化と水まわりの変遷——「家族」は「個族」、その水まわり
- 第三章 日常へ。—2DKの意味、近代住居の内的構造
- 1 戦後住宅の変節
- 2 2DKの意味
- 3 私生活の館
- 4 私的生活の現実Ⅱ
- 第四章 「普通の家」
- 1 建築の普通さへのノォトⅡ
- 2 モダンデザインにおける匿名性原理の消長——窮乏日本が編み出したもうひとつの近代建築
- 3 社会派として