ロサンゼルスで活動した建築家ルドルフ・シンドラー(1887-1953)の評伝。改訳新版。
生涯をかけて「スタイル」に回収されない「空間建築」を企図しつづけたシンドラー建築の魅力に迫る。
本書は1999年に小社より刊行された『ルドルフ・シンドラー カリフォルニアのモダンリビング』の改訳新版です。
「シンドラーは負け犬である。負け続けた建築家である。しかしその負け方のなかに僕は魅力を感じ、そして大きな可能性を感じるのである。……しかし、本当のところ、勝負はまだ終わっていないのである。……シンドラーの非形式性のなかに、われわれは多くのヒント――次なる建築を拓くための多くのヒントを見出すことができるのである。」――隈 研吾(序文より)
SD選書274
ルドルフ・シンドラー
2,500円(+税10%)
ISBN:9784306052741
体裁:四六・326頁
刊行:2023年6月
- SD選書刊行によせて
- ルドルフ・シンドラー——明日の建築への夢想 隈 研吾
- 謝辞 ウィリアム・スタウト
- 序文 ヘンリー=ラッセル・ヒッチコック
- 第1章 新旧の世界
- 第2章 アメリカでの修業
- 第3章 ライトへの師事
- 第4章 機会——1920年代のカリフォルニア
- 第5章 理論の実践
- 第6章 スタイルの創造
- 第7章 シンドラーの「デ・ステイル」
- 第8章 恐慌——新たな施主
- 第9章 リビング・スペース
- 第10章 モダン対モデルヌ
- 第11章 ビジネス・コミッション——商業施設と集合住宅
- 第12章 木の使用
- 第13章 最終期のシンドラー
- 終章 シンドラーの位置
- 付録
- 「建築宣言」1912 ルドルフ・M・シンドラー
- 「スペース・アーキテクチュア」1934 ルドルフ・M・シンドラー
- 資料 シンドラー文献リスト
- シンドラー作品リスト
- さらなる理解のために[読書ガイド]
- 索引
- 訳者あとがき